やすの銭湯日記

2001年3月4日
クラブ湯

中野区本町2-47-5

夕方までだらだら家にいたのだが、急に出かける意欲がわいてきて、銭湯へ行くことにした。雨の中、地下鉄の駅まで歩く。

地下鉄丸の内線中野坂上駅を出ると、まわりは高層ビル群である。大都市新宿もここまで西にのびてきたかという感じ。しかし、ちょっと路地を入ると中野区近辺で見慣れた住宅街が広がっている。そんな中にそびえ立つ立派な煙突の下には今日訪れる「クラブ湯」がある。

それにしてもこの「クラブ湯」という名前は銭湯らしくない。名前からモダンな感じの銭湯を思い描いていたのだが、実際は昔ながらの実に懐かしい感じがする銭湯である。背景の高層ビルと比べるとかなり不思議な雰囲気だ。

ちょっと狭めの脱衣場に対して浴室は十分な大きさである。どちらも掃除が行き届いていて気持ちいい。ペンキ絵の背景画を持つ湯舟、使いやすいカラン。大きな特徴はないが、不満はまったく感じさせない。湯温も熱めで温度計は四十六度を指している。さすがにそんなに熱くはないと思うけど、ぴりぴりくる感じが心地よい。

平凡なつくりの中で唯一目立つのは、湯舟の一角につけられた囲い。ちょうど人一人分くらいの大きさで、中に書いてある効能書きによると「パールナイト浴」とのこと。湯に浸けられた「太陽石」という石の力が美容健康に効くということらしい。効果のほどはわからないが、わざわざ仕切ってあるのがちょっと面白い。

これだけ便利な場所だから、平日はビジネスマンで混んだりするのだろうか。それとも銭湯には目も向けない人が多かったりするのかな。関係者ではないけれど、いい風呂だから近くに用事のある人には一度寄ってみて欲しいと思うのだ。



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