やすの銭湯日記

2002年10月19日
月島温泉

中央区月島3-4-4

江東区に引っ越して来てそろそろ一ヶ月が経つ。最近はすっかりスローペースになってしまった銭湯めぐりだが、新しい自宅の周りには未訪問の銭湯がたくさん残されているのである。気合いを入れ直していろいろと行ってみることにしよう。

本日訪れるのは中央区月島の月島温泉である。二年ほど前にリニューアルしたという話だけは聞いていたのだが、訪れるのは今日が初めてだ。楽しみである。

もんじゃ焼きの店が並ぶ通りを歩いて行くとビルの二階くらいのところに銭湯らしき看板が見える。気をつけて見ていないとちょっと気づかないかもしれない。早速そのビルの二階に上がったのだが、入口も見つけづらい感じがする。

中に入ると右手にフロントがある。サウナ料金は三百円。入浴料金とあわせて七百円を払い、ロッカーの鍵とサウナの中で使うマットを受け取る。

それほど広くないロッカーは、何となくスイミングプールの更衣室にありそうな感じのもので、百円を入れて閉めるようになっている。ただ、ここの場合はフロントでもらった鍵で開けると百円が出てくるので、使用料は実質的に無料である。扉を開けて手を離すと、開けっ放しにはならずに自動的に閉まってしまうので少々使いづらいのが難点だ。

浴室に入ると正面に横向きの島カラン。座ってみて驚いたのだが、ここのカランは「湯」のみで、水の出るカランがない。湯の温度は若干ぬるめだが、体を洗ったりするにはちょうどよい感じ。最初は戸惑ったが、実際に使ってみるとそれほど不便はない。水と湯のカランが二つ並んでいるのが当たり前と思っていたが、こういうのもありなのだなあと感心した。鏡はカランに正対して少しだけ左よりについている。これはシャワーの位置と干渉しないようにそうしているだけのようだ。

建物が比較的新しいだけあって、サウナは清潔で広い。テレビを置く場所が確保されているが、実際にテレビは置かれていない。五分の砂時計が二つ置いてあるが、これだけ新しい設備ならば、できれば壁掛け十二分計を取りつけて欲しかった。

カランに戻り体を洗う。シャワーのでは大変よく、快適である。この銭湯はオール軟水使用なので、石鹸の泡立ちもよく、いくらすすいでもなんとなくぬるぬると残る感じがちょっと面白い。軟水に慣れていない人にはちょっと気持ち悪いかもしれないが、このつるつるした感じが楽しめる銭湯はまだまだ数少ない。

湯舟にはペンキ絵のような背景画はないのだが、その代わりなのか、壁のタイルはディズニーのキャラクターのものが使われていた。薬湯は実母散だ。湯舟の横にはなにやら屋根瓦の一部らしいものが置かれている。まわりのタイルとはちょっと不釣り合いに感じるが、これはおそらくビル銭湯に建て替える前に使われていたものなのだろう。やはり建て替えるときには名残惜しい気持ちもあったのだろうなあ。

フロントには店名入りのオリジナルタオルも売られていた。営業時間も、夜遅くまでやっているようで、おすすめの銭湯である。



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