やすの銭湯日記

2002年2月10日
宝湯

練馬区練馬4-21-20

雪がちらつく日曜日、昼過ぎに家を出て、豊島園に向かう。もちろん、オフシーズンの遊園地に行くのではなく、銭湯めぐりである。豊島園の近くに、日曜日には午前中から入ることができる銭湯があるのだ。

東中野で総武線から地下鉄大江戸線に乗り換え、豊島園駅で下車する。駅で地図を見たのだが、番地がちゃんと書いておらず、不安なまま地上へ出る。幸い駅から近い銭湯だったので、電柱にある表示を見ながら歩くだけでたどり着くことができた。

外観は典型的なビル銭湯である。のれんなどもなく、気をつけて見ていなければ銭湯とわからないような入り口である。「営業中」という札が架かっているのを見て安心する。多くの銭湯はこの時間から開いていたりしないし、事前に得た情報が必ずしも現在の営業時間と一致していないかもしれないからだ。ともかく営業していてよかった。寒い中をわざわざ出てきた甲斐があるというものだ。

戸を開けるとフロントがある。サウナ料金は入浴料込みで八百五十円。お金を払うとサウナ客専用の鍵をもらった。専用ロッカーにはバスタオルが入っているそうで、出るときに鍵と一緒にタオルを返すという仕組みになっているとのこと。

サウナ専用のロッカーは縦長のもので、銭湯のロッカーのイメージとは違っていた。もっとも、今日のように寒くて厚着をしてきたときは大きめのロッカーがありがたい。服を放り込んで、浴室に向かおうというときにふと一般のロッカーを見てみたら、なんとこちらも縦長。なんとなくいつも見ている銭湯の光景と違って違和感がある。

浴室はごくシンプルな造りで、背景画はなく、全体的に白いタイルを基調とした色使いである。体を流してからサウナに入る。こちらもごくスタンダードな造りでサウナ用の十二分計はなく、砂時計が二つ設置してある。ただ、この時間は客が少ないおかげで中の温度はかなり高めだ。砂時計一回分でかなり熱くなった。

水風呂もあるが、私はパス。サウナでかいた汗はシャワーで流す。ここの浴室は比較的小さく、カランは十八個で立ちシャワーが一つのみ。天井も低いが、明るいタイルの色が幸いして狭苦しい感じはない。

湯舟もシンプルで、水風呂の他にはミクロバイブラと超音波座風呂のみ。東京の銭湯としてはごく普通の設備と言えるだろう。

総合的に見てもごく普通のビル銭湯である。清潔で休日の営業時間が長いことを考えればなかなかいい感じという印象だ。



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