やすの銭湯日記

1997年11月8日
桜湯

新宿区高田馬場1-20-5

新宿区の戸山公園の近くにある銭湯、昼間は煙突がよく見えて銭湯の場所は一目瞭然なのだが、最近は日が沈むのも早くて、場所を知っているつもりのこの銭湯もついつい前を通りすぎてしまった。

路地を入って銭湯の前に立つ。ここはビル銭湯で、コインランドリーが併設されているタイプだ。靴を下駄箱に入れてフロントへ。サウナも利用できるのだが、料金は六百十五円。銭湯料金とあわせてちょうど千円になるという計算だ。ちょっと高く感じたのでサウナはやめることにした。

脱衣場は清潔で、掃除もいきとどいている。トイレも使ったが不快感はまったくなかった。この点に関しては問題ないのだが、なんとなく雰囲気が普通の銭湯と違う気がした。この感じは浴室に入ると一層はっきりすることになる。

何が違うのだろう。ビル銭湯で天井が低いからだろうか、なんとなくよそよそしいというか、無機的な感じがする。湯舟の後ろにも背景画はなく、私はちょっと落ち着かない気分になった。そう、例えて言えば室内プールに入るような気分なのだ。

ただ単に私の感じた、理由もない気分だけでは申し訳ないので、それ以外の部分にもふれておこう。カランの使いやすさには十分満足した。湯舟も広くとってあって、宝寿湯・マッサージ風呂・電気風呂と揃っている。何より嬉しいのは泡のたっていない風呂が広くとってあることだ。

なんとなく落ち着かない気分だったのだが、鼻歌を歌いながら湯舟に浸かるおじさんを見て少しほっとした。



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