やすの銭湯日記

1997年5月28日
和泉湯

目黒区中町1-6-6

林試の森公園の中を通り抜けて目黒通りへ出る。田道交差点のところにある一風変わったビルの一階が和泉湯だ。おしゃれな外観は「銭湯」というイメージには似合わないような気もするが、中を見るのが少し楽しみにもなってくる。写真を撮ったら中へ入ろう。

いきなりおしゃれな椅子とテーブルが置いてあるロビーの向こう側にフロントがあって、おばあちゃんがちょこんと座っている。サウナ付きにしてもらってバスタオルを受け取り、脱衣場へ。ちょっと狭いのだが、そんなことより明らかに普通の銭湯とは異なる雰囲気のほうがずっと気になる。ロッカーの形もなんとなくおしゃれな感じだ。

さて、浴室に向かうのだが、こちらも灰色系の落ち着いた壁の色に、白色の光をメインにした照明で、よく言えばおしゃれなカクテルでも出てきそうな感じ、悪く言えば新築の病院の地下のような無機的な感じを漂わせている。なんとも不思議な気持ちになる。

サウナも比較的広めで温度も私にはちょうどよく、快適だった。砂時計が二回落ちる程度でサウナを出て体を洗う。ここのカランは一つ一つ区切られているところとそうでないところの二種類ある。それはいいのだが、通常は鏡の下にある石鹸などを置く部分が片隅にちょこんとついているだけで物を置くスペースが非常に狭い。この使いにくさはちょっとなあ。たまに来るだけだからいいものの、毎日だったら我慢できないだろう。

湯舟は冷水・泡風呂・座風呂・電気風呂と、最近ではポピュラーなものばかりだ。まあまあ普通と言ったところか。

風呂からあがって脱衣場に戻ったらサザンオールスターズの曲が流れていた。私はこれだけですっかりご機嫌。服を来たらロビーでジュースを飲みながら一休み。ふと見るとフロントにはケロリン桶のキーホルダーが売っていた。ケロリン桶発売から三十周年とかいうチラシが壁に張ってあった。でもここの銭湯ではケロリン桶は使ってなかったぞ‥‥。



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