やすの銭湯日記

2000年11月4日
入船湯

中央区入船3-6-14

今年は文化の日が金曜日となり、今日は翌日の土曜日。楽しい三連休の二日目は築地で宴会である。もちろん宴会も楽しみだが、中央区の銭湯を訪れるチャンスでもある。早めに家を出て、築地近くの銭湯へ向かおう。今回訪れる銭湯は新富町から徒歩数分の「入船湯」だ。

入口をぱっと見ただけでは銭湯だと気づかない人も多いであろう。のれんがかかっているわけでもなく、まるで単にビルの名前のが書いてあるのかと思わせるような字体で「入船湯」とある。下町の雰囲気を期待して訪れると「殺風景」という印象を持ってしまうのも仕方がないであろう。まあ、とりあえず中へ。

階段が地下につながり、下駄箱に靴を入れてフロントにたどり着く。モダンできれいな感じの入口である。脱衣場は木のタイルのようなものが床に敷き詰めてある。格子型に並べてあるすき間の溝がちょっと気になるが‥‥。

ビル地下銭湯だからどうしても天井の低さが気になるが、掃除もしっかりしていて悪くない。カランの湯の水圧がちょっと弱いのだが、逆にシャワーは強すぎるくらい思いきり出てくる。髪を洗うには非常に心地よい。

湯舟は二つに分かれていてごく平凡。温度は四十四度くらいだろうか、ちょっと熱めでこれもまたいい。そして、何よりもここの銭湯で注目すべきなのは背景画である。江戸時代の町の様子が描かれた版画が描かれているのである。題名は「新規造掛永代橋往来繁華佃海沖遠望之図」とある。隅田川に架かる永代橋の風景である。さすが、江戸時代から栄えていた町の銭湯だけのことはある。建物自体はすっかりモダンになったが、江戸時代からの伝統を大胆に背景画に見せているあたりが心憎い。

さて、風呂で江戸の歴史を感じた後は舌でも堪能することにしよう。築地の寿司屋で宴会だ。



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